SSブログ

吉川賞授賞式&鎌倉旅行

ちょっと日がたってしまいましたが、11日に吉川英治文学新人賞の授賞式がありました。
日比谷の帝国ホテルです。その前に、日比谷公園の松本楼で13日の夕方にNHKで放映された
インタビューを受けました。質問の内容は新聞などのインタビューと変わることはないのですが、
やはり、テレビカメラがまわっていて目の前によく画面で見ているアナウンサーの方がいてお話して
……という状況は緊張します。
話はちょっと飛びますが、この映像が流れた時、私は友人の作家の荻原規子さんと一緒に鎌倉の
ホテルにいました。娘がオリエンテーションで留守にしていたので計画した小旅行です。
テレビをつけると画面に……というのは、荻原さんのサイトにしっかり書いてありますので、
私は書きません(笑)
こうした形でテレビの取材を受けたりするのは、めったにあることではなく、軽く考えているわけでも
ないのですが、やはり本業ではないので、異様に恥ずかしいのですね(^^;
家では夫は笑いっぱなし、娘は顔しかめっぱなし、要するに「ヘン」なんだろー!!というわけで、
自分、正視できません。嬉しいと思いつつ、「忘れる」ことにしています。
(でも、あの時は旅行モードになりきっていたので、本当に忘れてしたのよ~)
旅行はとても楽しかったです。荻原さんと旅行するのは、二回目です。
知り合ったのは私が二十五歳くらいだったのですが、大学で児童文学サークルに入っていた
という経験を共有しているので(交流はなかったのですが)、もっとずっと昔からの友達のような
気がしています。
荻原さんは古事や植物に詳しいので、そんな話を聞きながら、のんびりと鎌倉の寺社を
めぐるのは、とても芳醇な時間でした。また、どこか行きましょう♪

話は戻って、授賞式のことですが、本屋大賞とはぜんぜん雰囲気が違いました。
こちらのほうが、いわゆる「小説の授賞式」なのですよね。文化賞の授賞も同時に行われるので、
本当に大勢の方がいらしてました。会場がダーク。つまり、ダークカラーの背広の方が多いので(笑)
色彩から違うのだなと、まず思ったわけです。
控え室は皆一緒なので、本賞のほうの宮部みゆき先生を初め、選考委員の先生方がずらりと
いらして、いきなり緊張しました。
壇上で宮部先生の隣に座って「ダーク」な会場を見渡して、また緊張。
なんか重々しいのですよ。謹厳なのです、雰囲気が。
前のほうの席に、中学からの友人たちの姿を見つけて、とても和みましたが(笑)
20人、招待してもいいと言われていたので、めったにないことだからと、たくさんの方に
来ていただきました。恩師の神宮先生、取材でお世話になった元A高コーチの石島さん、
仕事の友人、中学から大学までの友人、ママ友達とそのお嬢さんたち、夫の両親と私の母、娘
(夫は仕事でした)。
宮部先生のスピーチがあまりに完璧でしびれました。言葉の選び方も話し方も。
トップで長いこと仕事を続けていらっしゃると、さすがに凄いのだなとつくづく思いました。
文化賞の方々のスピーチも、ものすごく面白かったです。命がけで世の中のために
尽くしている方々、目の不自由な障害を同じ障害者のために役立てている方とサポート
されている奥様、遺跡を保存するための専門職の方、様々な分野で真剣にお仕事されている
方々の生の言葉に触れることができて、すごく感動しました。
自分のスピーチは緊張してうまくしゃべれませんでした。
あとで大学の友人に「緊張してたでしょー」「並んでいる時から居心地悪そうな顔してたもんね」と
言われ、あまりに図星で笑いました。

授賞式のあとのパーティーでは、とにかく大勢の人の中から、来ていただいた友人たちを
見つけようとウロウロ……。出版や報道の方がたくさんご挨拶に来てくださり名詞を受け取りながら
じりじり前進、うろうろ探索、なんとか、皆さんとお話できてほっとしました。
やはり、この新人賞の受賞者でもあり、私が秘書の沢村さんと親しいのでお会いしたこともある
山本文緒さんもお祝いに来てくださいました。
森絵都さんも来てくださいました。森さんとのツーショはNHKの特集にばっちり映ってました。
荻原規子さんも友人の編集の上村さんと一緒に来てくださいました。(ちなみに、このお二人は
同じ児童文学サークルだったのです)
この前の本屋大賞の時もそうだったのですが、あまりにも人が多くて、次々とお話しすることになり、
知っている方なのに「初めまして」とかトンチンカンなことを言っていた気がします。
私は人の顔をなかなか覚えられないので、三回くらいじっくりお会いしないとダメかもしれないです。
あれ?と思われた方がいらしたら、すみませんです(^^;

二次会は銀座のパブでした。
ここで、やっと、色々な方とゆっくりお話しすることができました。
ほぼ全員、出版関係者です。
本賞の受賞者であり、新人賞の選考委員でもある宮部先生が、ご自分の会もあるので
こちらを三十分早く始めて、他の選考委員の先生方と共にご挨拶に来てくださいました。
大沢先生、浅田先生、宮部先生とご挨拶をいただき、大沢オフィスの京極先生にまで
お話いただけたのは、とても嬉しかったです。
ご自宅が遠い高橋先生はお帰りになったので、会場のほうでお話できなかったのが残念でした。
式の時、選考について語ってくださったのが高橋先生で、本当に嬉しいお言葉をいただきました。
また、二次会に遅れて見えた伊集院先生から、いただいたお言葉は、重い、嬉しい、決して
忘れないであろう、書いていく時にとことん励みになるであろう貴重なものでした。
これから作家として、どういうスタンスで仕事を続けていくかということについて、深く
考えさせられた夜でした。
この二次会には、取材でお世話になった石島さんもいらしていて、お話までしっかり
していただきました。このスピーチが、まさに座をさらいました。
あとから、石島さんのスピーチに泣きそうになった、すごく心に残った、お会いできてよかったという
声をたくさん聞き、新学期の(中学校の先生なのです)超お忙しい中、無理して来ていただいて、
本当によかったと思いました。
「一瞬」を好きになってくださった人にとって、実在する石島さんは、どうしても「みっちゃん」で
あるようで、キャラがぜんぜん違うんだからーといくら私が力説してもダメで、
(あんなダラーッとしたちょい変わり者ではなく、鉄板の好青年なのです)
その「みっちゃん」が、「この作品はフィクションなのですが、自分にとってはノンフィクションです。
連と新二は私の教え子です」と言ってくださったことは、ここにガッチリ書かせていただきます。

皆様、色々ありがとうございました。


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。